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8.セカンダリードミナントを使ってみよう
今回はセカンダリードミナントを使っていきます。
結構難しい話になるので、頑張りましょう!
さて、ここまでこれたみなさんならもう大丈夫だと思いますので
ここからは一般的な呼び方に変えていきましょう。
使っていいコード→ダイアトニックコード
それ以外のコード→ノンダイアトニックコード
例えばCメジャースケールでは
C・Dm・Em・F・G・Am・Bm♭5 を使って良かったんですよね。
この7つがCメジャースケールのダイアトニックコードになります。
もちろんCM7やAm7などの7thも使っていいですよ。
逆に、上にないD、Fmなどはノンダイアトニックコードになります。
ノンダイアトニックコードはスケール外の音が出てきます。
CメジャースケールはCからスタートして「全・全・半・全・全・全・半」の関係で
「C・D・E・F・G・A・B」でしたね。
Dメジャーコードは「D・F#・A」ですので、F#がスケール外ということになります。
Fmは「F・G#・C」でG#がスケール外です。
さて、これまでは「使っていい音=スケール内の音」で完結していましたが
ついに今回から「使っていい音以外=スケール外の音」が登場しますよ!!!
ではここから本題です。
セカンダリードミナントとはなんぞやと!
前回のsus4の話の中で、ⅤはⅠに行きやすい性質があるとチラッと書きました。
実はこのⅤのコードをドミナントと呼びます。
ちなみにⅠがトニック、Ⅳがサブドミナントです。
これからこの呼び方が出ても「ナニソレ?」ってならないように覚えてください。
では、セカンダリードミナントはⅤ7のことです!
と言ってもこれでは単なるドミナントと区別がつきませんね。
では何が違うかというと
セカンダリードミナントは、次にくるコードをトニック(Ⅰ)とみなした場合のⅤ7
これだけだと難しいですよね。
ですので一例を挙げてみます。
CメジャースケールにおけるドミナントはGですが
Aメジャースケールにおけるドミナントは何でしょうか?
これまで勉強したことから導き出してみてください。
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
答え合わせです。
Aメジャースケールのダイアトニックコードは
「A・Bm・C#m・D・E・F#m・G#m♭5」ですね。
ということでAメジャースケールにおけるドミナントはEです。
一度Cメジャースケールでコード進行を作ってみましょう。
|Am|F|G|Em|Am|F|G|C|(|Ⅵm|Ⅳ|Ⅴ|Ⅲm|Ⅵm|Ⅳ|Ⅴ|Ⅰ|)
というものがあったとします。
これはCメジャースケールなので、ドミナントはGです。
しかし、5つ目のAmをトニック(Ⅰ)とみなすと
(※今回はマイナーですが、セカンダリードミナントを考える場合は一旦メジャー扱いにします)
セカンダリードミナントはAメジャースケールにおけるドミナント(の7)なのでE7となります。
ドミナントはトニックにいきたがります。
CメジャースケールならG→CやG7→Cですね。
AメジャースケールならE7→Aになりますよね。
ならAの前にE7が来るのは自然な流れじゃないのか!!!
ってことで5つ目のAmの前にあるEmをE7に変えることができるのです。
(ここでE7→Aではなく、E7→Amになってもいいというのが面白いですね)
では実際にセカンダリードミナントに置き換えてみましょう。
|Am|F|G|E7|Am|F|G|C|
あれ?E7ってノンダイアトニックコードじゃん!
はい、スケール外の音が出てくるというのはこういうことです。
E7の構成音は「E・G#・B・D」ですので、G#がスケール外ですね。
何はともあれ、実際に聞いてみるのが早いでしょう。
(例によってメロディー作成時間は数分ですので善し悪しは気にしないでください)
まずはダイアトニックコードのみ(|Am|F|G|Em|Am|F|G|C|)
次にセカンダリードミナントを使ったもの(|Am|F|G|E7|Am|F|G|C|)
なんか言葉にできないけどグッとくるものがありますよね。
J-POPでもよく使われているので、この感覚は今までも感じたことがあるかもしれませんね。
この不思議な感じ、正体はセカンダリードミナントだったんです。
注意点としては、E7の構成音の中にG#があるので
E7の部分のメロディーはGではなくG#を使う、ということですね。
もちろん他の部分をセカンダリードミナントに変えることもできます。
先ほどの|Am|F|G|Em|Am|F|G|C|
この中の4つ目のEmをトニックとみなしてみましょう
EメジャースケールにおけるドミナントはBです。
なので
|Am|F|B7|Em|Am|F|G|C|
とすることもできます。
こちらもB7の構成音(B・D#・F#・A)に合わせて
メロディーの中のDはD#に、FはF#に変える必要があります。
というかせっかくセカンダリードミナントを使ってるので
D#やF#を使わないと魅力が半減してしまいます(と個人的に思ってる)。
今回はとても難しい回だったかと思います。
これでセカンダリードミナント(の基礎)のお話はこれでおしまいです。
使いこなせるようになりたいですね!(自分に向けたメッセージでもある・・・)
次回はこのセカンダリードミナントを応用してみましょう!